ITフリーランス市場、AI活用案件が前年比3.2倍に急増 - 高単価案件も増加傾向
生成AI関連案件が3.2倍に増加
ITフリーランス向けエージェントサービス大手の調査により、生成AI関連の開発案件が2024年11月と比較して3.2倍に増加していることが明らかになった。特にAI実装の知見を持つエンジニアへの需要が高まっており、月額単価も平均15%上昇している。
調査によると、企業がAI活用を本格化させる中で、社内にノウハウが不足しているため、即戦力となるフリーランスエンジニアへの依存が高まっている。特に、ChatGPTやClaude、Geminiなどの大規模言語モデル(LLM)を活用したアプリケーション開発、RAG(Retrieval-Augmented Generation)システムの構築、プロンプトエンジニアリングなどの案件が急増している。
企業のAI人材不足が背景に
業界関係者は「AI技術の進化が速すぎて、企業が正社員を育成する時間的余裕がない。そのため、すでに実務経験のあるフリーランスへの依存度が急速に高まっている」と指摘する。
単価面でも、AI関連のスキルを持つエンジニアは優遇されており、通常の案件と比較して月額10万円から20万円程度高い条件で契約されるケースが増えている。特に、機械学習モデルの最適化やファインチューニングの経験があるエンジニアは、月額100万円を超える高単価案件も珍しくないという。
従来型案件は横ばい、AIスキルが重要に
一方で、従来型の開発案件は横ばいまたは微減傾向にあり、AI関連スキルの有無が今後のフリーランスエンジニアのキャリアを大きく左右する可能性が高い。業界専門家は「今後2〜3年でAI関連スキルは必須となる。早期にキャッチアップすることが重要だ」とアドバイスしている。
- 記事提供
- ITmedia エンタープライズ
- 著者
- 山田 太郎
- 公開日
- 2025-11-07